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JNM-ECX Series FT NMR装置

JNM-ECX Series FT NMR装置

最新のデジタル技術と高周波技術を駆使して開発されたJNM-ECA 分光計を更に小型化

最新のデジタル技術と高周波技術を駆使して開発された JNM-ECA 分光計を更に小型化しました。
LC-NMR に代表されるHyphenated technology に対応して分光計上部に HPLC などが搭載できます。

ECX分光計の特長

・全ての RF チャンネルが 10MHz から 600MHz までの広帯域に対応
・RF チャンネルは最大 5 チャンネルまで拡張可能
・周波数、振幅、位相は高速、高精度、微小ステップコントロールが可能
・任意のシェイプドパルスを作成可能
・マルチパルサーによる各 RF チャンネルの独立コントロール

主な仕様

JNM-ECX series 機種 300/300WB 400/400WB
マグネット 7.05T 9.39T
ボア径 54/89mm 54/89mm

Hardware

  • スペクトロメータ制御コンピュータ

ECA/ECX 分光計には、分光計全体を制御するスペクトロメータ制御コンピュータ(SCC)が組み込まれています。
SCC は大容量ディスクを備えた完全な高機能サーバコンピュータであるため、パルスシーケンスの実行や測定中の感度確認、そしてデータの格納までオペレーション端末から独立して行うことが可能です。また、例えば連続測定の途中でオペレーション端末に何らかの障害が発生した場合でも、事前に予約された測定は全て正常に実行され、測定結果がSCC のディスクに格納されます。
数多くのユーザーが様々な測定およびデータ処理を日常的に行うような使用環境であっても、安定な装置の稼動が可能です。

Hardware
  • マルチシーケンサ

シーケンサはパルスシーケンス実行時にRF チャンネルやPFG ユニットの制御を行います。
ECA/ECX 分光計ではマルチシーケンサ方式を採用しており、各RF チャンネル・PFG ユニットを個々にコントロールするスレーブ・シーケンサと、全てのスレーブ・シーケンサ全体の同期を制御するマスター・シーケンサを備えています。
個々のスレーブ・シーケンサは他のシーケンサに対して同期・非同期に関わらず複雑なパルスシーケンスを実行することが可能であるために、ECA/ECX 分光計は多くのRF チャンネルやPFG ユニットを同時に使用するような多次元・多チャンネルNMR 測定に対して精密かつ非常に高い自由度と拡張性を保ちます。

  • DDS ドーターカード

DDS ドーターカードはRF パルスの周波数、位相、強度を直接制御するユニットです。32 bit デジタルシンセサイザで生成される中間周波数は、 さらに16 bit のIR マルチプライアの数値演算によって位相および強度がデジタル変調されます。

  • トランスミッタ

トランスミッタは、観測/ 照射周波数を発生させるための発振器です。DDS 出力の中間周波数と周波数シンセサイザ(FSY)からのローカル周波数とをSSB ミキサを用いてミキシングし、RF 出力周波数を発生させています。
SSB ミキサを用いることにより、トランスミッタは温度変動要因となるFilter を使用する必要がなくなりました。このことによりECA/ECX 分光計は高安定度になりました。

  • RF ルーティングシステム

マルチシーケンサも、RF ルーティングが対応していなければ、周波数シンセサイザ(FSY)やパワーアンプ(PA)がチャンネル数だけ必要となり、現実的ではありません。ECA/ECX 分光計は、JEOLRESONANCE 独自のRF ルーティングシステムで、真の意味でのマルチシーケンサを実現しました。
ECA/ECX 分光計のRF ルーティングは、同じFSY から出力されたローカル周波数を複数のトランスミッタに分岐し、トランスミッタから出力されたRF をPA の入力前に合成する方法を採用しました。
このルーティングにより、FSY とPA の間に複数のトランスミッタを並列に接続することが可能となり、同じFSY とPA を使用してoffset の異なる周波数を複数使用することが可能になりました。
このことは高価な高磁場PA を効率的に使用できることを意味します。たとえば、13C 核に3 種類の異なる周波数を使用する場合、シーケンサ、DDS ドータカード、トランスミッタを各3 基追加すれば、同じPA を使用して同時にRF を出力することができます。

Hardware
  • パワーアンプ

RF パワーアンプはトランスミッタからの入力を増幅してプローブへ出力します。パワーアンプは用途に応じて300W-2000W(低周波数用)/100W-500W(高周波数用)の幅広いレンジから選択することが可能です。いずれのモデル のパワーアンプも優れた線形性と高速な出力応答性能を持っています。
また、ECA/ECX 分光計ではRF パルスの出力時または非出力時に関わらす、パワーアンプが常に一定な熱的安定状態を保つように設計されており、測定に用いるパルスの数・間隔・パルス幅などに関わらずパワーアンプが影響を受けません。
どのような測定でも常に安定したRF 出力が得られます。

  • プリアンプ

プローブで検出されたNMR 信号は微弱であるために、プリアンプで増幅された後にレシーバに送られます。
プリアンプでのNMR 信号の増幅率は1000 倍から10万倍に達するために、プリアンプのノイズがスペクトル感度に大きく影響を及ぼします。
ECA/ECX 分光計は超高感度ガリウム砒素トランジスタ増幅回路を高周波(1H 核)と低周波(13C 核)の両チャンネルで採用しており、プリアンプで発生するノイズ温度は30K まで抑えられています。

  • レシーバ

プリアンプで増幅されたNMR 信号はレシーバで検波されてAD 変換機でデジタル化されます。ECA/ECX 分光計のレシーバは独自にデジタルシンセサイザを持っており、トランスミッタから独立してリファレンス信号の周波数や位相を高精度・高安定度に制御します。